ガーヒー★旅行備忘録

旅行からバイク、しょうもないことまで。

東海汽船・さるびあ丸で過ごそう!

この前東海汽船を利用したので、レポートがてら紹介することにした。

下乗船の方法などについては割愛するのであしからず。
部屋の等級や階層によって乗り心地は変わってくるため、このブログはあくまでも参考までに。

部屋

東海汽船所有は大型客船「さるびあ丸」「橘丸」を保有

さるびあ丸は2020年竣工の新品で、公式サイトの船内写真なども噓偽りは一切ない。
橘丸でも2014年竣工と、割と新しい方である。

いずれにせよこの2隻の客室は
👆上級
・特等(ほぼホテルの一室)
・特1等(個室の二段ベッド)
・1等(寝具付きの雑魚寝)
・特2等(相部屋の二段ベッド)
・2等和室(枕のみ、雑魚寝)

・2等イス席(ほぼ夜行バス)
👇ザコ下級

この6つに分類ができる。
今回は太字の特2等と2等和室を利用したので、部屋に関してはこれを中心に書いていく。

—特2等(4階)—



二段ベッド×2の、ブルートレインを彷彿させるレイアウト。
上段に昇るにはハシゴではなく階段になっており、ジジババに優しい設計だ。

一部屋のキャパは最大16人、要するにこの場合は写真上のが4組ある。
一人客同士だと距離を置いて配置されるようだ。私は日曜日に乗ったが、閑散期なのも相まって二段ベッド×2の空間をまるまる占領できた。

居住性


マットレスはメッシュで通気性アリ。夏は爽快そう。
当方175cmのやや長身だが、信じられないほどピッタリであった。設計者も同じ身長なのかと思ってしまった。

ただ、天井の高さが気になる。起床などの際に頭がつきやすく、飛び起きると大惨事になる恐れあり。

機能性



ロッカーは枕側の配置で、100円硬貨の返却式。特2等のロッカーは小さめのボストンバッグ程度であれば入るっぽい。
ちなみに鍵を紛失すると修理費で2500円かかるらしいのでご留意願いたい。

照明はオンオフの二段階、コンセントは照明の下に一口ある。携帯の充電も安心だ。
靴は下段の人はベッドの下に、上段の人は階段を登りきったところに置こう。

静粛性

かなり良い。
部屋が4階に位置しているからか、あるいは最新鋭の船だからだろうか。振動や騒音については湾内外問わずほとんど気にならなかった。
「夜行」と聞くだけでアレルギー反応を起こすほど夜行移動がクッソ苦手な筆者だが、なんと珍しく熟睡だった。


—2等和室(3階)—



帰路で利用した部屋である。
今回は8人部屋であり、閑散期なのも相まって丸々1部屋独占できた。ラッキー
中には下のような16人部屋もあり、見た目はもはや旅館の宴会場である。

窓の無い部屋は、代わりにその場所に鏡が配置される。不覚にも筆者も、最初の写真に映り込んでしまっている。

居住性

入口にはカーテンがあるため、外部からのプライバシーは保たれる。
また、入口には人数分の下駄箱もあるため、大人数での利用で靴が通路をふさぐ心配もない。

「これが一人分のスペースである」と言わんばかりにデザインされたカーペットだが、身長175㎝の当方が寝ると、部屋中の青い部分の半分近くまで侵攻してしまうことが判明。全員が寝たら避難所のごとくひしめき合う事必至だ。
もちろんあぐらなど座位であれば気にならない広さなので、常に気にする必要はなさそう。

機能性




ロッカーは特2等よりさらに薄い。私のボストンバッグは横にして&中身を圧縮させてやっと入るくらいだった。

言い忘れていたが、これらロッカーに入らない荷物(キャリーケース等)は各階の中央階段付近にある、小部屋の荷物置き場を利用しよう。
防犯カメラが設置されており多少は安心できるであろう。


問題はそれだけではない。悲しいことにコンセントが部屋に二つしか無い。
グループならまだしも、個人客同士なら陰湿な電気の取り合いになること必至だろう…
電源タップなどを持参すれば自分も相手も気を遣わずに充電ができる(かもしれない)ので、100均でもどこでもあらかじめ買っておくといいだろう。




テレビは全部屋に設置され、地デジ(東京湾内に限る)、BS放送が視聴可能。
さらに、船の位置情報を知ることもできるためわりと機能的。
(これは階段前のモニターだが、表示されるものに変わりはない。)


余談だが、仕切り下部の金具を外せば、仕切りを畳むことができる。本当に宴会場にしたい人にオススメである
恐らく本来はメンテナンス面でカーペットを剥がしやすくするためなのだろう。

静粛性

細かい振動が多い。
路面からくる不定期な高速バスの振動とは違い、船のエンジン特有の同じレベルの振動が延々と身体を伝ってくる。
振動をなんとも思わない人であれば何でもないのだろうけれども、敏感な人は…。

先ほどの特2等と比べ、体感6割増しである。
「4階は静かだったから3階もセーフだろう!」という考えや、クルーズ船のような静粛性を期待しない方がよい。
だってこの船は生活インフラメインの路線だしね。

2等イス席(おまけ)


今回は利用しなかったが、イスは夜行バスと大して変わらない機能性だと思われる。
ロッカーのサイズは特2等とほぼ変わらなさそうだ。前面にはもちろんテレビもあるぞ。

共通の注意点

・一般論にはなるが、特等、特1等以外の部屋は入口をカーテン一枚で隔てただけの構造なので、音へのマナーは特に遵守する必要がある。
部屋には知り合いしかいなくとも隣の部屋まで音が漏れる可能性もあるため、船内では控えめに活動しよう。

例えば目覚ましならバイブのみ、または振動で起こすタイプの目覚まし時計を持ってくるなど、配慮をしよう。

イヤホン無しで動画を観るなんてもってのほか。ロッカーの開け閉めも気を付けた方がよさそうだ。


東海汽船の大型客船は、階層や部屋の割り振りが当日or発券時までのお楽しみという鬼仕様。(ただし特2等はネット予約時に3階or4階を選べる)
といっても2階は2等席がほとんど占めているため、それ以外の席を買えば「寝れない!」という悲劇はほぼ防げるだろう。
▼船内のフロアマップ。ご参考までにどうぞ


携帯の回線周り

スマホ中毒のみなさんお待たせしました!とても気になる回線回り。
当方は今回、「往路:特2等(4階)復路:2等和室(3階窓なし)」を利用したが、客室内ではどちらも満足に接続できるものではなかった。

旅行前にググっても有効なデータがまともに出てこなかったので、旅と兼ねて検証を行った結果、以下の結果だった。

※条件※
※部屋の等級やフロア、窓の有無によって結果が異なるため、あくまでも参考までに
※キャリアはソフトバンク
※記号の基準は、画像(1枚)付きツイートにかかる時間で評価した
◎→陸地と変わらん ○→まあスムーズ △→1分ほど 💩→△と×の間くらい
×→それ以上、または圏外
テキストのみの送受信であれば多少結果は良くなる。

これはひどい頼みの綱と思っていた船内Wi-Fiですら💩であった。
階下だと一切使い物にならないのである。なぜかアンテナは常にビンビンなのだが。
他のブログではすでにここのWi-Fiに関しての解説があるが、そもそも回線自体がショボいのだろうか、そこに大勢の客が使おうものならそりゃ混雑もするわ。

2等和室に至っては何をすることも許されない。地獄か。
電波はガラスは通るが鉄板は通れないことを身をもって知れる、いい機会であった。

★電波ギャラリー★
東京湾内にて(特2等・4階)もうすでに怪しい。




▼左:甲板にて 右:2等和室(3階窓なし)にて
右の方がより湾内なのに電波が一切入らない。




▼大島到着直前(甲板にて)。位置情報がグダグダだが、ツイートは問題なくできた。

自販機コーナー

フロアは違えど、船の中央部に位置している事は共通である。

5階。
お菓子やお酒、アイス。なんとハーゲンダッツもある。

4階。お菓子・お酒は変わらず、カップ麵と氷がある。
お箸やお湯まで用意されている。気が利くなぁ。

3階。ここにはアメニティがある。
もし洗面用品を持ってくるのを忘れても、ここで買えるので安心。
見づらいが、下段には船のプルバックなどのお土産が入っていた。1600円もするし買う人いるのかなぁ


自販機のなかで特に興味深かったのがこれ。
アルコール類を購入する際は運転免許証が無いと一切購入ができないのだ。
無免許キッズはもちろん、たとえ免許を持っていても二十歳未満なら購入できない。昭和であれば普通に買えてしまっただろうに…。こういう画期的なシステムが登場していることに思わず脱帽してしまった。

無免許の成人涙目確定。

レストラン

筆者はケチな上に食事を予め済ませてしまったので、結局使わずじまいだった。
申し訳ないが、料理などは他のブログなどを参照されたい。

営業時間とメニューは以下の通り。
下り:東京出航直後と翌朝(時間的に大島、利島で降りる客は使えない)
上り:神津島~大島出航直後、東京到着直前のみの営業である。

甲板(6階)


「橘丸」と比べ、屋根の有無が大きな違い。雨天でも一応外には出やすい。
7階には屋根なしの展望デッキもあるため、開放感を味わいたい人はそちらへも行ってみよう。ただし7階へのアクセスは外階段のみなので、階段探しで船内で迷子にならないように。

運が良ければ上り便で東京湾フェリー久里浜~浜金谷)と交差…!なんてことも。
大島を1時間後発したジェット船には、この少し後で追い抜かれる。あぁ、こんなことならジェット船に乗ればよかったなぁ


まあ終点の神津島まで乗ってても半日もかからないので、寝ていればあっという間の船旅だが、
折角の機会にいろいろ船内探検や食事をとってみても良いのではないかと思う。